ASUSTeK Computer(以下ASUS)は、2008年1月に会社としての性格を大きく変えている。というのも、ASUS本社から製造部門を切り離し、Pegatronとして独立させたからだ。従来からあったASUSの工場(台湾の桃園や中国の上海など)はPegatronに移行され、ASUSはマーケティングや研究開発、サポートに専念するという体制になっている。
こうした新しい展開は何もASUSが初めてではない。すでにそうしたことを達成したPCメーカーがある。Acerだ。AcerはもともとODMベンダーとして出発し、'90年代には富士通のデスクトップのODM元としても有名だった。Acerが日本に紹介されたきっかけもそうしたODMビジネスだったため、未だにAcerと言えばODMメーカーと勘違いしている人が多いのだが、すでにAcerはODM部門を分離している。それがWistronで、現在はAcerだけでなく、さまざまなPCベンダのODM元となっている。すでにAcerはODM元としてWistronだけでなく、他のODMベンダも利用しており、マーケティングと流通システムの構築に集中することで、今や世界第3位のPCベンダーへと成長している。「製造」していることが台湾メーカーの強みと思っていたので、なんだか意外である。既に大きくなってしまったAcerはともかく、ASUSも既にHPやDellあたりと同じ立場にあるわけだ。結局、「ブランド」を持たないと生き残っていけないということなのか。
ということは、日本メーカーもやりようによっては生き残れたはずだったのだろうか。具体的にどうすれば良かったのかは全然思いつかないけど。
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