2009年10月29日木曜日
日蝕
混乱突きIBMとHPがサン顧客獲得 DB支配でオラクルの買収に暗雲も
IBMがSunを買収すると言われていた時期には、(Sunの技術ではなく) Sunのシェアを買うつもりなのでは? などと言われていたので、自分が買うことになろうとOracleが買うことになろうと、やることは一緒だったのかも知れない。
いよいよ PRAM が来る?
インテル、次世代メモリの実用化で前進
Intelと、同社とSTMicroelectronicsのフラッシュメモリを専門とする合弁企業であるNumonyxは米国時間10月28日、新しい種類の相変化メモリチップを構築したと発表した。小型化と大容量化という同技術の利点を実現することができると両社は期待している。大学の先輩が「世界を変えるメモリ」だって言ってたよ。<位相変化メモリ
ほんとかどうかは知らないよ。
ハイブリッドなマルチコア、そして、SoC のようなアーキテクチャ
汎用マイクロプロセサは,やがてSoC化していく――Cell開発の担当者が将来像を語る
――単純にハイブリッドと聞くと,例えば米Intel Corp.や米Advanced Micro Devices,Inc.などがグラフィックス・プロセサ(GPU)をマイクロプロセサに混載するのとあまり変わらないように思うが。
Hofstee氏 基本的なアイデアとしてはそれで正しい。ただし,現在のGPUのように,入出力バスを介する形のアクセラレータでは,データをやり取りする際のオーバヘッドが大きい。
そこで重要になるのが,“Coherently Attached”という考え方だ。これはCellに導入したもので,SPE(synergestic processing element)やメイン・プロセサであるPPEが,コヒーレントな形で一部のデータを共有している。これにより,プロセサ間でデータをやり取りする際のオーバヘッドを低減している。こうした設計上の工夫を施したものがハイブリッド型だと言える。うーん、よく分からない。
――ハイブリッド型の先がSoCやASICと言われると,少々とまどう。むしろ半導体が巨大になりすぎて,SoCやASICのビジネスは危うくなっている。30年先だったら関係ないや。とか言っちゃダメかな?
Hofstee氏 確かに現実に目を向けるとその通りだが,論理的な結論としてこうなるという話だ。今はASICなどを作っても,2年も経過したら時代遅れになってしまう。技術が常に進歩してきたからだ。固定的な技術が不利で,汎用的なプロセサにとって有利だった。
だが必ずしもそのトレンドが続くとは限らない。私がSoC/ASIC型が登場するとしているのは30年以上先であり,その頃にはクロック周波数の向上やトランジスタ数の増加が見込めなくなっている可能性は十分にある。こうなると,汎用的なプロセサでは進化が止まってしまう。そこでより高い性能を求めるのであれば,回路技術を工夫して特定用途の処理に特化した方が有利になる,ということだ。
100コアプロセッサ
ついに100コア品も登場,メニーコア・プロセサのTilera社が第3世代品を発表
TILE-Gx
- TSMC 40nm
- コア数: 16, 36, 64, 100
- 1~1.5GHz
- 10~55W
- 32KB L1I$
- 32KB L1D$
- 256KB L2$
36コアって半端だなあ、と思ったら、6×6ってことなのね。
それから、TSMCの40nmプロセスで普通に作ったら1.5GHzまでは出せます、と。
以下は関連記事。
100コアの汎用プロセッサ「TILE-Gx100」が登場 - 米Tilera
2009年10月27日火曜日
NEC が Android
NECが何かはじめたらしい。
NEC、「アンドロイド」に対応 新携帯開発、専門チーム発足
NECはグーグルの携帯端末向け無償OS(基本ソフト)「アンドロイド」の技術に詳しい社内技術者を集めた専門チームを発足した。2010年秋の発売を目指し開発中の新端末は、OSにアンドロイドを搭載する計画。これだけなら、ふーん、だけど、
NEC、携帯端末で「クラウド」
NECは2010年秋をめどに、パソコン並みの性能を持つ新型の携帯端末を法人向けに発売する。インターネット経由でソフトウエアやデータを利用するクラウドコンピューティングなどと組み合わせることで、業務効率の大幅な向上が可能になるという。この記事と併せて読むと、むむむ、となるということのようだ。
Nehalem EX は SPARC 終了のお知らせなのか?
Sun、Solarisの8コア「Nehalem EX」向け最適化を宣伝
米Sun Microsystemsは、米Intelが投入予定の「Nehalem EX」プロセッサを搭載したサーバ上で動作するSolaris OSのパフォーマンスを宣伝している。
Sunは最近発行したホワイトペーパーの中で、この2年間にわたるIntelとの緊密な協業の結果、IntelのNehalemチップマイクロアーキテクチャが備えるTurbo Boost、Hyper-Threading、QuickPathなどの機能を「Solaris 10」で利用できるようになったと述べている。
64ソケット (コア数が倍だから32ソケットでもおk?) に対応するサーバは出るのだろうか?
2009年10月23日金曜日
MIPS がスマートフォン市場を狙ってる
「MIPS採用スマートフォンが1~2年で登場すると期待」,OHAに加入したMIPS社
OHAに加入したもう一つの狙いは,「スマートフォンでのMIPSアーキテクチャの採用を増やすことだ」(Swift氏)。このため,携帯電話機で一般的なCPUコアを提供する英ARM Ltd.への対抗意識も見せた。ARM社が2009年9月に発表した「Cortex-A9」の2コア版ハード・マクロである「Osprey」を引き合いに出し,同じTSMCの40Gプロセスを用いて製造したときに,MIPS社のCPUコアのほうが同等の消費電力で高い処理性能を持つと主張した。ARMは省電力に特化していると言えばそうなので、絶対性能を比較すればMIPSの方が有利と言えばそうなのだが、はたして。
2009年10月22日木曜日
Intel CTO の4つの予想
Intelジャスティン・ラトナーCTO来日会見
- 閾値電圧近くで動作するトランジスタ
低消費電力。性能が必要な場合は動作電圧を上げる。
- シリコンフォトニクス
LightPeak。CPUとメモリ間の光接続も。
- ソフトウェアベースのレンダリング
Larrabee。
- 仮想メモリ技術
異なるタイプのコア間でのメモリ共有。
以下は関連記事。
Intel社CTOがラボの成果を紹介,「今後10年を予測する」
話は少し変わって、以下は、Intel Fellow。トランジスタ開発のエラい人。
Intel Fellowが語った,メニー・コア時代の新トランジスタ技術
将来のトランジスタ技術の候補として以下の3つを挙げている。
(1) 高移動度チャネル
III-V族半導体、Ge等が候補。III-V族半導体チャネルの5つの課題: 非プレーナ構造との融合、p型チャネルの実現、大口径SiウエーハへのIII-V族半導体のエピタキシャル成長、自己整合(セルフアライン)型の製造プロセスが可能なデバイス構造、high-kゲート絶縁膜の導入。Geチャネルの3つの課題: high-kゲート絶縁膜の界面品質の向上、短チャネル効果の抑制、寄生抵抗の増大への対処。
(2) マルチゲート
マルチゲートの4つの課題: ひずみSi技術との融合、寄生抵抗の増大への対処、立体構造に対応する製造技術、デバイス設計のパラメータが増えることに応える設計技術。これまでに報告されているFin-FETの駆動電流はプレーナ構造に比べはるかに劣るため、ひずみSi技術との融合は重要と考えられる。
(3) トンネル効果に基づくトランジスタ
伝導帯と価電子帯のバンド間トンネル現象をゲート電圧で制御するもの。Sファクタ(ドレイン電流がゲート電圧に対してどれほど急峻に増えるかを示す値)を現行のMOS FETの理論限界である60mV/ケタより小さくできることから、サブスレッショルド・リーク電流を増やすことなくしきい電圧を下げられる。材料やデバイス構造など、あらゆるレベルで基礎からの検討が必要で量産化のハードルは高い。例えば、バンド間トンネリングの効率を上げて高い駆動電流が得られるような新材料の導入が必要。
2009年10月20日火曜日
RAS のコモデティ化?
1TBのメモリが利用可能-メインフレーム並みの信頼性を持つ「Nehalem-EX」
Nehalem-EXの登場により、各社が独自テクノロジーで実現していたRASは、スタンダード化が行われるかもしれない。
スタンダード化されれば、リーズナブルな価格で高い信頼性、高可用性を持つIntel 64サーバーが、さまざまなサーバーベンダーから発売されることになるだろう。リーズナブルな価格で高い信頼性を持つIntel 64サーバーが発売されれば、多くの企業がメインフレームからIntel 64アーキテクチャーへのリプレースを行う可能性もある。Nehalem-EXがほとんどの用途において十分な信頼性を持っているというのはは、たぶん正しいのだろう。ただ、「メインフレーム並みの信頼性」ってのは褒めすぎなんじゃなかろうか。
z11 は '10 年発売
IBMの次期メインフレームz11は、2010年中に出るようです。
IBM: Power7 to rollout throughout 2010
日本語の関連記事。
IBM、メインフレームと「POWER」プロセッサのアップグレード計画を明らかに
2009年10月16日金曜日
Acer から Android
Acer,Android端末「LIQUID」とAndroid/Windows搭載ネットブックを発表
AcerがAndroid端末「Liquid」を発表した。QUALCOMMのSnapdragonを搭載しているようだ。
他に、Androidが動くネットブックも。これぞ飛ぶ鳥を落とす勢いというやつか。
Androidが動くネットブックについては、以下の記事が詳しい。
Googleの携帯電話向けOS「Android」と「Windows 7」を再起動せずに切り替え可能なネットブックがついに登場
Androidの起動は数秒、Windows7への切り替えは再起動不要、Androidのシャットダウンはわずか3秒、とのこと。
ちなみに、プロセサはAtom N280(1.66GHz)。
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす。
なんて大げさな話でもないけど、かつて飛ぶ鳥を落とす勢いだったDellがAcerにシェアで抜かれちゃったそうな。四半期での話だからDellの巻き返しもあるだろうけど。
PC世界シェア、AcerがDellを抜き第2位に~Gartner調査
上位5位のシェアは、HPが19.9%、Acerが15.4%、Dellが12.8%、Lenovoが8.5%、東芝が5%となった。思ったより差が付いている。
2009年10月15日木曜日
SPARC Enterprise 性能強化
SPARC64 VII が以下のようにクロックアップされている。
M9000/M8000: 2.52GHz→2.88GHz
M5000/M4000: 2.4GHz→2.53GHz
ハイエンドの方が高速であり、伸び率も大きいというのは面白い。
富士通とサン、「SPARC Enterprise」の性能を強化
M9000/M8000: 2.52GHz→2.88GHz
M5000/M4000: 2.4GHz→2.53GHz
ハイエンドの方が高速であり、伸び率も大きいというのは面白い。
富士通とサン、「SPARC Enterprise」の性能を強化
SOI で ARM
英ARM,45nmのSOIプロセスでARM11コアを試作し,バルクCMOSに比べて40%の低電力化を確認
IBMの45nmSOIプロセスでARM11コアを試作したところ、
- 同一周波数では、バルクプロセスより消費電力が最大40%低い。
- チップ面積が、バルクプロセスより7%小さい。
- 20%高い周波数でも、バルクプロセスより消費電力が30%低いアプリケーションがあった。
そうで。
2ちゃんねるには「安さが取り柄のARMがSOI使ってどうすんの?」なんて書き込みもあったが、iPhone向けみたいに付加価値の出せるチップなら採用もあるかも知れない。
#8. OS/2
ジョークの裏にも仮想敵がIBMだということが窺い知れる、というのは考えすぎか。
マクネリ×ラリーの講演で見るオラクル×サンの方向性
マクネリ氏はオラクルカラーである赤い服で登場、まずは「エンジニアがやってしまった変なことトップ10」というジョークからスタート。その中には「10位 寿司の形をしたUSBドライブを作ってしまったこと」や「9位 ガスマスクにもなるブラジャーが(イグ・)ノーベル賞を取ったこと」「8位 OS/2」などが次々に表示され、第1位として「Java Ringというアイデア」が出ると、会場は笑いに包まれた。クリキヨさんのブログが一番わかりやすかったかな?
【OOW09便り】マクニーリとエリソン、合併の意義を改めて強調
冒頭のジョーク、現地ではすべってたらしい。
【OOW便り】OOWでエリソンが語らなかったこと
クラウドがNGワード。
2009年10月14日水曜日
NVIDIA が DMI 対応チップセットの開発を中止
NVIDIA、次世代Intel CPU向けチップセットの開発を中止
「裁判で決着が付くまでは」という前置き付きだが、NVIDIAがDMI対応チップセットの開発中止を決定したそうだ。従来のFSB対応チップセットの製造は続ける模様。
NVIDIA、チップセット事業は今後も継続
ただし、Intel FSBアーキテクチャに基づく製品や、AMD向けのMCP61ベースのチップセットについては今後も継続して販売していき、少なくとも向こう数年間は重要な収益源の1つであり続けるとしている。チップセット事業はやめへんでー、とのこと。
2009年10月8日木曜日
Dell から Android
Dellがスマートフォン市場に参入するそうな。
「DellがAndroid携帯を立ち上げ」の報道
AndroidフォンならPCっぽい作り方もできるだろうから、特に驚きでもないのかな?
ところで、こうやっていろんなところがAndroidフォンを出してきた場合、選ぶときの決め手は何になるんだろう。デザイン? 付随するサービス? それだと、iPhoneには敵わないよな。
やっぱり、価格競争になるんだろうか? それはそれでちょっと悲しい。
で、この件とは直接関係ないのだが、Gartnerが何か言っているようだ。
2012年、AndroidがiPhoneを追い越す――Gartner予想
PC対Macの構図再び、ということだろうか?
…と思ったのだが、
同社の予測では、2012年のスマートフォンOS1位はSymbianでシェア39%。2位はAndroidで14.5%、以下iPhone(シェア13.7%)、Windows Mobile(12.8%)、BlackBerry(12.5%)、Linux(5.4%)、Palm webOS(2.1%)と続く。そういうわけでもないようだ。
['09.11.17 追記]
発表された模様。
デル、Androidベースのスマートフォン「Mini 3」を発表
米司法省が IBM のメインフレーム市場独占について調査?
# 翻訳記事が出ないので、内容を良く理解しないまま。
アメリカの司法省が、IBMのメインフレーム市場独占について調査を開始するとのこと。
U.S. begins inquiry of IBM in mainframe market
ほとんど真面目に読んでいないが、独占禁止法に引っかかるとして(EUでのIntelみたいに)罰金を納めるという形になるのだろうか? 今さら、他社がメインフレームをアメリカで売るなんてことは無いだろうし。
# 独占禁止法についても良く分かってないかも知れない。
['09.10.09 追記]
翻訳記事が出ないようなので、英語だが簡単にまとまっている記事から引用。
IBM faces antitrust investigation
At the centre of the allegations is the fact that IBM refused to license its mainframe operating systems to users of "Hercules" for installation on machines other than IBM's expensive big iron.
Hercules is open source software that allows IBM's mainframe operating systems to run on x86 machines.
2009年10月2日金曜日
NVIDIA の Fermi
NVIDIAが次世代GPUアーキテクチャ「Fermi」を発表
倍精度演算を単精度×2で実現するとか、全てのメモリ階層にECCを付加するとか、汎用コンピューティング向けの拡張がちらほら。
トランジスタ数が 3 billion てことで、もの凄く大きなチップになりそう。それでも、GRAPE-DRよりは安くなりそうってんで、牧野先生が愚痴りたくなるのも仕方がないか。
以下の記事にはダイ写真も。
【GTCレポート】NVIDIAの次世代GPUアーキテクチャ「Fermi」搭載Teslaを公開
['09.10.03 追記]
安藤さん。
最近の話題 2009年10月3日
- 浮動小数点演算がIEEE754-2008に精度を含めて完全準拠
- 各CUDA Coreで倍精度浮動小数点のFused Multiply Addが実行可能に
- 汎用CPUと同様の読み書きができるキャッシュを搭載
- 各Coreは64KBのメモリを持ち、そのうちの16KB、あるいは48KBを1次キャッシュとして、残りをシェアードメモリとして使用可能
- 全Core共通の768KBの2次キャッシュを搭載
- レジスタファイルから1次、2次キャッシュ、そしてメモリまでSECDEDのECCをサポート
ということで、
今回のFermiは科学技術計算用として,まともに設計したGPUとなっています。とのこと。
で、早速 Oak Ridge National Laboratories (ORNL) が Fermi を使ったスパコンを作ると発表したそうで。
Oak Ridge National Laboratory Looks to NVIDIA “Fermi” Architecture For New Supercomputer
CPUとGPUの統合が、いよいよ現実味を帯びてきた昨今、NVIDIAも生き残りに必死といった感じか。
['09.10.07 追記]
笠原さん。
次世代GPUアーキテクチャ「Fermi」の内部構造に迫る
もう一つ、関連記事。
この64Kバイトのスクラッチ・パッドは非常にユニークな構成を採用している。具体的には64Kバイトの容量を2分割し,L1キャッシュおよびローカルなスクラッチ・パッド・メモリのそれぞれに割り当てることができる。構成は,(A)48KバイトのL1キャッシュ+16Kバイトのスクラッチ・パッド,(B)16KバイトのL1キャッシュ+48Kバイトのスクラッチ・パッド,の2種類から選択できる。
こうしたスクラッチ・パッドを分割する仕組みは,あの「ヘネパタ本」で有名なDavid Patterson氏(University of California Berkeley)らが「Virtual Local Store」として研究しているようで,NVIDIA社のFermiのサイトにもPatterson氏による同アーキテクチャの講評が掲載されている。
へぇ。
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