2009年11月18日水曜日

SGI の凄いの


SGI previews UltraViolet Nehalem EX blade clusters

1つのブレードに搭載するソケットを2つにする代わりに、余ったQPIリンクをNUMAインターコネクトのハブに接続し、ハブから4本のNUMAリンクを引き出すことで、256ソケットと16TBメモリをシングルシステムで実現している。

2009年11月17日火曜日

AMD の Bulldozer アーキテクチャ


AMDが次期アーキテクチャ「Bulldozer」と「Bobcat」の概要を明らかに

2つのコアでデコーダや浮動小数点演算ユニットを共有する形で、1つのクラスタ(Bulldozer Module)を構成するという、なかなか面白いCPUのようだ。あるいは、1つのクラスタをコアとみなせば、Intelがハイパースレッディングでやっていることを、整数演算ユニットを2倍に増やす形で実現していると言えるかも知れない。

通常の用途では、浮動小数点演算ユニットはアイドルであることが多いので、面積当たりの性能を最大にするために割り切った設計がなされたということだろうか。また、牧野先生がアクセラレータのコントロールチップとして使うのに具合が良いと言っているように、浮動小数点演算をやる人はGPU使ってね、という話もあるのだろう。

今回はLlanoのダイ写真までだったが、Bulldozerコアのフロアプランがどうなっているのか、非常に興味深い。


['09.11.20 追記]

続編。

AMDの次世代CPU「Bulldozer」のクラスタベースマルチスレッディング

1コアSMTと単純な2コアとの中間的な方法であることの解説。
実際、Analyst Dayでも、サーバーを担当するPatrick Patla氏(Vice President and General Manager, AMD Server Business)が次のように語っている。
「何人かは『これがHyper-Threadingに対するAMDの答えなのか』と尋ねてきたが、それはほとんど侮辱に近い。なぜなら、我々が望んだものを実現した結果、こうなったのであり、決して他の誰かの実装を追ったためではないからだ。これ(Bulldozerアーキテクチャ)はマルチスレッディングでありマルチタスキングであり、マルチコアでもある。我々が追求したのは、Bulldozerモジュールからパフォーマンスを引き出すベストな道だ」。 
AMDは、この構成にかなり自信を持っているようだ。

Intel と NEC がスーパーコンピューター技術の共同開発で合意


NECがXeonを使ったスーパーコンピュータを開発するようだ。

インテルとNEC、将来に向けたスーパーコンピューター技術の共同開発に合意
両社は、協力の第一段階として、インテル(R) Xeon(R) プロセッサーを搭載したスーパーコンピューターのメモリー帯域幅と拡張性を向上させるハードウェアおよびソフトウェアの技術開発を共同で行います。
現時点で、まっさらな状態からスパコンを作ることを考えた場合、Xeonを高速インターコネクトで結んで、演算リッチな用途はGPUなりLarrabeeなりを使ったアクセラレータで補完する、というのが現実的な解だと思うので、NECのこの動きはなかなか良い所を突いていると思う。

しかし、事業仕分けの直後に発表するとは。もしや、財務官僚の裏にはNECの工作員が!

なんてことはなくて、SC09に合わせただけですね。

また、これに呼応する形で、IntelがHPC用の6コア(8コアの2コア殺し?)版Nehalem EXを発表した。

インテル、スーパーコンピュータ向けプロセッサの開発を発表--NECとの提携も

1ノード最大256CPUが可能なのだそうだ。

この6コア版Nehelem EXに関しては、TPMも8コアのうち2コアを殺したものだと推測している。

Intel tunes Nehalem for HPC
It is reasonable to speculate that Intel may simply sort through the Xeon bins and find Nehalem EX parts that have six out of eight cores working and that can run at a higher clock speed; it would be most unusual for Intel to actually create a six-core layout of the Nehalem EX design.

['09.12.03 追記]


NECがスパコンでIntelを選んだ理由
富士通が主導する京速計算機は、同社が開発するSPARCプロセッサをベースにしたものになるという。おそらくNECが参加していた時点においても、スカラ部はSPARCだったのではないかと思われる。しかし、上記のTOP500リストに占めるSPARCはわずかに2台。スーパーコンピュータの主流ではない。主流か非主流であるかは性能には直結しないが、NECが自社のベクトル型プロセッサを拡販したいと考えた時に、魅力的なパートナーでないのは間違いない。x86/x64ベースのクラスタに付加するアクセラレータ的なポジショニングの方が、ビジネスはずっとやりやすいだろう。京速計算機を捨てて、Intelとの提携を行なったのは、SPARCよりx86/x64というビジネス上の判断だったのではないか、と見ている。
SPARCがイヤでXeonってのはある意味正しいと思うけど、「自社のベクトル型プロセッサを拡販したい」というのは違っていて、ただ単に自前のスカラ型スパコンを作りたかっただけだと思う。

そこまでして Excel 使いたいですか?


MS、スーパーコンピュータ向け「Excel」を開発中--クラスタで計算可能に
通常ならば計算に数週間を要していたようなスプレッドシートでも、わずか数時間で稼動するようになる
絶対、Excelの使い方間違ってると思う。

NVIDIA が Fermi アーキテクチャの製品を発表


ネットでは「どうせ遅れるんだろ」とか「再来年(!)になるんじゃないか」とか言われてましたが、最初の製品が発表されたようです。

NVIDIA、Fermiアーキテクチャ採用のHPC向けGPU「Tesla 20」

PC向けでなくHPC向けなので、いわゆる「限定出荷」という奴でしょうか。

あるいは、発表だけで発売日未定とか。

# プレスリリース読んでません。


['09.11.20 追記]


NVIDIA,Fermiベースの新世代「Tesla」を正式発表。2010年第2四半期に市場投入へ

発売は下位モデルが'10年Q2、上位モデルが'10年Q3とのこと。

2009年11月16日月曜日

Intel と AMD が和解


# すでに先週のネタですが…

IntelとAMDが包括的和解――IntelがAMDに12億5000万ドル支払い

IntelとAMDが両者間で生じていた全ての係争において和解することで合意したそうだ。

この合意ではIntelがAMDに12億5000万ドルを支払うということで、Intelがこれ以上独禁法違反に問われないことを狙ったもののようだ。新たな5年間のクロスライセンス契約も締結されたため、これで「AMDはあと5年は戦える」ということになるだろうか。

2009年11月12日木曜日

Coverity 5


Coverity社,不具合の影響を一目で確認できるソース・コード解析ツール新版を発表

Coverityから新製品「Coverity 5」が発表された。

新しいUI、「Coverity Integrity Manager」により、

  1. 静的解析によって検出した不具合を重大度によって分類・ランク付け、修正方法などを提示する。 
  2. ある不具合がプロジェクト内外におよぼす影響を一目で確認できる。

という新機能が実現されているそうだ。

不具合の影響が可視化できるというのは、なかなか興味深い。

以下は関連記事。

コベリティ、ソースコード不具合解析ソリューションの最新版

細かく説明してあるのだが、これを読んだだけでは良く分からない。

HP が 3Com を買収


Ciscoの競合というにはかなり落ちぶれてしまっているが(だからこそ買収のターゲットになったとも言えるが)、3ComがHPに買収されたそうだ。

HP、Ciscoの競合3COMを27億ドルで買収
米Hewlett-Packard(HP)は11月11日、ネットワーク機器メーカーの米3COMを買収することで合意に達したと発表した。
とりあえず、自分のところだけでデータセンター一式を提供できないと、勝負にならなくなってきているということだろうか。

最近の日本の各社は垂直統合を止めようという流れだったのだが、完全に逆風になってしまった感がある。

以下は関連記事。プレスリリースへのリンクあり。

HP,3Comを約27億ドルで買収へ,統合データ・センター戦略を推進

2009年11月11日水曜日

充電する際には,一体化した状態で


Fケータイが苦節何年なのかは知らないが、明らかにフラッグシップ扱いなのは関係者の方もさぞや感慨深いのではないだろうか。

NTTドコモの「セパレート・ケータイ」は,“タッチパネル・ケータイ+Bluetooth周辺機器”
ディスプレイ部とキーボード部のどちらかが見当たらない場合,見当たらないユニットを音と光で知らせてくれる「ケータイサーチ」機能を備える。
さすがに素人が思いつくような欠点はフォローしてある。
充電する際には,一体化した状態でディスプレイ部が備える端子から給電する。
キーボード部を充電しておき、ディスプレイ部だけ持ち歩くということはできないようだ。

むしろ、増槽のノリでキーボード側の電池を使い切ったら捨てるとか。(捨てちゃダメ><
「ほう、思いきりのいいパイロットだな」って褒めてもらえるかも。(エコじゃありません><

# 増槽ネタはむしろガンダムSEEDだったか。でも、SEEDってあんまり見てないのだ。

2009年11月9日月曜日

リアル重ちー


ハーヴェストだ。

カブトムシの無線制御,今後の研究の方向性

カブトムシ何匹いたら運んでもらえるだろう?
昆虫に電気信号を与えて無線制御する。
自分で制御しなきゃいけないとなると、自動販売機の下に落ちてる小銭は拾ってきてくれないか。
同大学でこの研究を進めている佐藤裕崇氏のグループは,今後,昆虫の体内を巡る電気信号や蓄えているエネルギー源などに着目する。 
研究者は日本人なんだね。

3Leaf のお手軽(?) SMP システム


最近の話題 2009年11月7日
2009年11月3日のThe Registerが3Leaf社のDynamic Data Center Serverについて報じています。SuperMicro製のマザーボードは3個のOpteron用のソケットを持ち,2個のソケットには,4コアShanghai,あるいは6コアIstanbul,そして将来は12コアのMagny-Coursを搭載し,残るソケットに3Leaf社の開発したASICを入れます。そして,このASICを経由して16枚のマザーボードを結合した共通メモリシステムを構成できるというものです。多分,このASICがディレクトリベースのコヒーレンシ制御を行っているのでしょう。そして,同社のHypervisorが載っており,その上でLinuxやWindows Serverがそのままで動くそうです。
また,現在の製品はHyperTransportを用いるものですが,QPI製品も開発中とのことです。
一般的なIAサーバと、このASICを組み合わせれば、大金を掛けてSMPサーバを開発する必要はなくなるというわけか。

以下は、The Registerの元記事 by TPM。

3Leaf makes big SMPs out of x64 clusters

Sun Microsystems 最後から二番目の決算


本当に最後から二番目なのかどうかは知らない。

Sun決算、1億2000万ドルの赤字――Oracleによる買収の不確かさが影響

2009年11月4日水曜日

NVIDIA が x86 チップを開発中、再び


また噂になっているらしい。

Is Nvidia devising x86 processor?
The rumors have once again surfaced that Nvidia Corp. may enter the x86-based microprocessor market.
Transmetaの元従業員を雇用しているとか。それだけでは根拠としてちょっと弱いと思うけど。


['09.11.07 追記]

安藤さん。

最近の話題 2009年11月7日
しかし,個人的見解ですが,NVIDIAのx86 CPU+GPUがIntelのソリューションに対して,ハイエンドグラフィックスを必要とする一部のニッチマーケットを別とすれば,勝ち目があるとは思えません。IONのようにARMプロセサとGPUを組み合わせて,モバイル機器向けのマーケットでメジャーになるという戦略に集中するほうが良いのではないかと思います。
同意。


関連記事:
Re: NVIDIA が x86 チップを開発中

2009年11月2日月曜日

Juniper と Dell が提携


ジュニパー、米Dellと提携しルータやスイッチをOEM提供
米ジュニパーネットワークスは10月29日(現地時間)、米Dellとパートナーシップを締結し、同社にジュニパー製品のOEM提供を開始したと発表した。
この他、IBMとの提携も拡大するそうだ。

また、以下の記事によると、今後はJunosブランドで売り込んでいくようだ。

ジュニパーが「Junos」ブランドを拡大、プラットフォーム提供
JUNOSはジュニパーが創業以来開発を続けてきた同社のネットワークOSの名前だが、今回の発表によって、このJUNOSブランドを拡大し、ネットワークOS以外にもこのブランド名を付けていく方針を示した。具体的には、新しいアプリケーションプラットフォームである「Junos Space」と統合ネットワーククライアント「Junos Pulse」をリリースする。
Brocadeの動きとは対照的に見えて、実は狙ってるところはそれほど違わないかも、といったところか。