2008年8月30日土曜日

Android Market

Google、iPhoneのApp Storeのような「Android Market」を計画

App Store 打倒なるか。

Androidに専用アプリマーケット登場へ
私たちは「ストア」ではなく「マーケット」ということばを選びました。これは、開発者がコンテンツを公開するために、オープンで遮るもののない環境が必要だと考えるからです。
楽市楽座やね。

2008年8月29日金曜日

神の子

中国製プロセッサ『Godson』とは

なかなか興味深い。

Godson 3
 - MIPS64互換
 - 65nmプロセス
 - 1GHz
 - 4コア
 - 10W
 - x86 バイナリをオンザフライで変換する機能を搭載

動作周波数から性能的には今ひとつと考えられるが、10Wで動き、x86バイナリ互換機能を持つとなれば、ULPCで使われるCPUの選択肢の一つとして注目される可能性はある。

中国の国産プロセッサ「Godson」に初のマルチコア品が登場

Godson3
 - 4コア版は2008年内にテープアウト予定
 - さらに、8コア版を2009年にテープアウト予定
 - MIPS64コアにx86対応のバイナリ・トランスレーションや
  メディア・アクセラレーションに向けた200以上の命令を追加
 - 消費電力は4コア版で10W、8コア版で20W
 - Godson-3を基にしたペタFLOPS級のシステムを2010年に実現する
 - 製造はSTMicroelectronics

Godson2H
 - Godson2コアを用いたSoC
 - 2009年発表予定
 - CPU + GPU
 - ノース・ブリッジとサウス・ブリッジの機能も搭載

Hot Chips: the third Dragon CPU

最も詳しい記事。発表スライドあり。

8コア版はMIPS64ベースの汎用コアが4つと、並列演算専用コアが4つからなるヘテロ構成。専用コアは 16GFLOPS/コア。


['10.01.29 追記]

HOT CHIPS 20の講演資料が公開されたようです。

Micro-architecture of Godson-3 Multi-Core Processor (PDF)

p.25にGodson-3のフロアプランがありました。

2008年8月28日木曜日

次世代スーパーコンピュータ

理研 次世代スーパーコンピュータ

 - 稼動: 2011年3月
 - 完成: 2012年3月
 - ピーク性能: 10PFLOPS以上?
 - SXプロセサ?(ベクトル) + SPARC64?(スカラ)

LLNL ASC Sequoia (ppt)

 - 稼動: 2011年
 - ピーク性能: 14~20PFLOPS
 - 2009年に ASC Dawn として 0.5PFLOPS のシステムを稼動
 - Blue Gene/Q?

NCSA Blue Waters

 - 稼動: 2011年
 - ピーク性能: 10PFLOPS?
 - 実アプリ性能で 1~2PFLOPS 出すことが目標
 - POWER7

NASA Pleiades

 - 完成: 2012年
 - ピーク性能: 10PFLOPS
 - 2009年に 1PFLOPS のシステムを稼動
 - Xeon?

美の女神

Fujitsu Readies Eight-core Sparc64 Chip

NVISION 08 と重なってしまったからか日本ではニュースになっていないが、Hot Chips において、次期SPARC64プロセッサ(開発コード名Venus)の情報が少しだけ公開されたようだ。

Venus
- 45nmプロセス
- 8コア
- 128GFLOPS (16GFLOPS/core)
- メモリコントローラ内蔵

ところで、TukwilaとRockについては新しい情報はほとんど出なかったのだろうか?

2008年8月27日水曜日

Wozの魔法使い

S・ウォズニアック氏:「エンジニアは自分の心に従って行動すべき」--IDFインタビュー
Appleの論理回路の設計では、「オンラインのタイムシェアコンピュータシステムを利用するだけの金銭的な余裕がなかったため、1と0を書き留め(て、コンピュータの演算をシミュレートし)なければならなかった。すべて手作業で、コンピュータは1度も使わなかった」
ひょええ、CADいらずですか。

まあ、最初にコンピュータを作ったときは、コンピュータを作るのにコンピュータを使えなかったわけですが。

2008年8月22日金曜日

NVIDIAもチップセット事業から撤退せざるを得ない?

1チップ化が進むIntelチップセット
しかしCPUがグラフィックスAPを持つLynfieldやHavendaleのプラットフォーム向けにNVIDIAがチップセットを出すハズもなく(出してうまみがあるハズもなく)、'80年代に始まったサードパーティ製チップセットの文化はついに終焉の時を迎えそうだ。
付加価値を出せる部分が無くなってしまった、ということだろうか。

上記はPCの話だが、実はサーバでも似たような話がある。サーバでは専用のチップセットを開発している企業がまだいくらか残っているが、これは大規模SMPを実現するという目的があるからだろう。しかしながら、「(UP/DP + 高速インターコネクト) × たくさん」と比べた時の大規模SMPの利点が無くなりつつある現状では、専用チップセットを自社開発するような企業は、やはり無くなってしまうのではないだろうか。

Linus Torvalds 曰く

つまらなく聞こえるかもしれないが、率直に言って、わざわざカーネルを大々的に書き換えることはやめたほうがいい。現実はそれほどたやすくはない。
L・トーバルズ氏:「主要Linuxプログラマーになるのは楽じゃない」

2008年8月21日木曜日

Craig Barrett 曰く

Small deeds done are better than great deeds planned.
【IDF 2008】クレイグ・バレット会長基調講演レポート

Nehalem の省電力技術

【IDF】電源遮断用の新トランジスタなど,「Nehalem」に複数の低電力化技術

- パワー・ゲーティング
 コアごとはもちろん、I/O,メモリー・システム,キャッシュなど
 ブロックごとに電源遮断を実行可能。

- 厚さ7um(*1)の最上層配線層
 電源分割によるノイズの影響を抑制?
 自社でプロセスを開発できるIntelならではの工夫か。

- 電源遮断用トランジスタ
 リーク電流極小、高オフ抵抗。

- 電源遮断制御用専用マイクロ・コントローラ 
 むしろセンサーの側が重要だろう。

- PLL
 大元のPLLから各コアごとのPLLに分配する形。

- データパスの完全CMOS化
 倍クロックの演算器などは諦めたということか。

- SRAM
 6Tr → 8Tr

- ターボモード
 シングルスレッド性能向上が主目的だが、省電力にも寄与。

---
*1: スライドでは7mmとなっているが、おそらく7umの誤りであろう。

['08.09.05 追記]

IEDM2007 10.2の発表資料
http://download.intel.com/technology/iedm2007/HiKMG_pres.pdf

P9に以下の記述あり。

Metal9
Thick: 7[um]

2008年8月18日月曜日

Re: Cadence,Mentor買収に乗り出すも拒否される

米Cadence,米Mentorの買収を断念

業績不振の影響もあり、結局断念した模様。

買収が成立しなくて良かったとは思うが、Synopsys一人勝ちという状況も それはそれであまり喜ばしくないので、Cadenceには頑張っていただきたい ところ。

関連エントリ:
Cadence,Mentor買収に乗り出すも拒否される

2008年8月13日水曜日

Intelのロードマップ

IDF Shanghai (今さら?) のリーク記事

Processeur : de Nehalem ? Haswell

はフランス語なんで、これに対するコメント

Intel 22nm Ivy Bridge & Haswell Disclosure

まとめると

 2007: Penryn - 45nm, 4コア (Tick)
 2008: Nehalem - 45nm, 4コア (Tock)
 2009: Westmere - 32nm, 6コア (Tick)
 2010: Sandy Bridge - 32nm, 8コア (Tock)
 2011: Ivy Bridge - 22nm, 8コア(?) (Tick)
 2012: Haswell - 22nm, 8コア (Tock)

ということらしい。

ちなみに、

正体が見えてきたIntelの6コア「Dunnington」と8コア「Beckton」

によれば、MP系列は

 2008: Dunnington - 45nm, 6コア (Penryn相当)
 2009: Beckton - 45nm, 8コア (Nehalem相当)

となっている。

# 来週IDFなので、今日まとめておく意味は無いかも知れない。

2008年8月12日火曜日

VIAが他社向けチップセット事業から撤退

VIA heralds end of third-party PC chipset biz

もともとIntelのバスライセンスを取得しないことを決めた時点で時間の問題
という話もあったが、ついに撤退を決めた模様。

2008年8月6日水曜日

Power Systems division の偉い人が POWER7 を語る

Q&A with IBM's Ross Mauri: Talking Power Systems and Power7

- POWER7は今年の末にパワーオン。2010年に販売開始。
- POWER8の設計は開始されている。
- POWER7は8コア。周波数、パイプライン段数、キャッシュサイズ、
 そして、いくつかの面白い機能については内緒。
- POWER7をSMB向けに提供できるフォームファクターを検討中
 (液冷にするとは言ってないよ)。

2008年8月5日火曜日

Larrabee「コプロ」説

GPUとしてはおそらく中途半端な性能と思われるLarrabee。それなのに、HPC向けの演算アクセラレータとしてではなく、PC向けのグラフィックチップとして発表するということは、Intelとしては、PCにおいて大規模コアのマルチコアチップと小規模コアのメニーコアチップが共存する状況を作り出したいのではないか。

ちょっと意味合いは違うが、80x86のコプロとして80x87が存在したときのイメージ。80x87はその後CPUに取り込まれたが、それと同様に、将来的にはPC向けCPUを2~4(8?)個の大規模コアと十数個以上の小規模コアからなるヘテロジニアスコアチップとすることを狙っていると予想する。

はずれたら、さえないジョークとして笑っていただきたい((C)元麻布春男)。

2008年8月1日金曜日

AppleはiPhoneのプロセサを自社開発するのか?

ARM confirms architecture licensee is handset maker; is it Apple?

ARMが匿名のハンドセットメーカーにライセンスを与えた、という話と、

Apple with P.A. is possible ARM architecture licensee

それがAppleである可能性が高いという記事。

iPhoneには複数のARMコアが使われている(*1)ため、周辺(一応電話なのでどっちが周辺だ、という話はあるが)のLSIをSoC化するためだけかも知れないが、プロセサを作るという方が話としては面白い。せっかく、Dan Dobberpuhl を買ったんだし。

ただ、IntelのAtomを採用するという話もあり、可能性は低いか。

*1 iPhoneにARMコアはいくつ?答えは依然として不明のまま